メタボリック対策は「和食」です【お米編】

わが国では食生活の欧米化が進み、お米を主食とした穀物中心の食生活から肉食中心の食生活へとなってきました。
言い換えれば、炭水化物の摂取が減少し、動物性脂肪の摂取が増加してきています。
実はこの食生活の変化がメタボリックを加速させているのです。

お米を食べてメタボ予防

特にお米離れが問題です。
わが国のお米を食べる量は年々減ってきており、一人が1年間に食べる量は、昭和35年には114.9kgでしたが、平成16年には61.5kgと、ほぼ半減しています。
この背景にはパンや麺類などお米に代わる食べ物の消費量が増えてきたことが挙げられます。
パンには手軽に食べることができる利便性があり、時間のない朝食にはパンを食べる方が多いようです。

ところで、お米もパンも同じ糖質として体や脳のエネルギー源となる炭水化物(糖質)ですが、同じエネルギー量のごはんとパンを食べても、違うことがあります。
それは血糖値の上がり方が違うのです。

お米のでんぷんは、分子量が大きくゆっくりと消化吸収されます。
そのため、血糖値も上昇も緩やかで、インスリンの適量に分泌され、インスリンが徐々に取り込まれるため、体脂肪になりにくいという特徴があります。
一方、パンはお米に比べて消化吸収が速く、血糖値も速く上昇します。
血糖値が速く上昇すると、血糖値を下げるためにインスリンも一時にたくさん分泌され、糖質が素早く取り込まれるため、体脂肪になりやすくなるのです。

これと同じ理由で、砂糖はもっと消化吸収が速く、血糖値が急激に上昇し、インスリンも一気に放出されます。
この場合、インスリンが過剰に出過ぎるため、逆に一時的に低血糖になってしまう異常な状態がおこります。
この異常な状態を繰り返していると、インスリンの分泌能力が徐々に低下していき、血糖値が高い状態が続く、いわゆる糖尿病になってしまうのです。

このように糖質として同じエネルギー源になる食べ物でも、その消化吸収の早さによって、体脂肪になりやすさが変わってきます。
私たちが昔から主食としてきたお米がいかに体にとって負担がかかりにくいかがおわかりいただけると思います。
さらにいえば、精米より玄米の方がもっと消化吸収がゆっくり行われ、ビタミンB群も含まれていますので、玄米がベターです。

メタボリックでお悩みのからはこれから玄米食に変えてみてはいかがでしょうか?

朝食をきちんと摂ることがメタボリック対策に!

メタボリックの最も中心的な原因である肥満は、これまで食べ過ぎによる栄養過多が原因であると考えられていました。
ところが、成人の1日エネルギー摂取量は1975年では2200kcalだったのが、2004年には1902kcalに低下しているのです。
メタボリック症候群及びその予備軍が年々増加傾向にあることを考えると、栄養過多だけが肥満の原因ではないようです。
この背景には、食事を摂る時間帯が関係しているようなのです。

私たちの体には、睡眠や目覚め、血圧や体温の変動、ホルモン分泌といった生理機能の24時間のリズムを管理している体内時計が存在します。
朝起きて昼に活動し、夜に眠くなる、という1日のリズムはこの体内時計によって管理されているのです。

朝食に摂取した糖質は、その日、脳や体が活動するためのエネルギー源として使用されます。
ですから、朝食はたくさん食べても体内に蓄積されずに効率よく利用されるので、肥満の原因にはならないようです。


一方、朝食を摂らない場合はというと、人間の体はエネルギー源がとなる栄養素が減少してくると、危機感を感じて、次に食事をしたときにできるだけ体にため込もうとします。
ですから、朝食を抜くと、昼食や夕食の時に栄養素の吸収がよくなって肥満になりやすくなります。

また、夕食はこれから体を休めて、翌日に備えてエネルギーを蓄えておかなければならない時間であることが体にインプットされており、摂取した栄養素は体に蓄積されやすくなっています。
夜10時頃から深夜にかけては、食べたものを脂肪に変えてため込む性質の時計遺伝子産物が昼間の20倍近くにも増えるそうです。
ですから、夕食をたくさん食べると、体に脂肪として蓄えられ、肥満になりやすくなるのです。

このように、もし1日のカロリー摂取量が同じ場合でも、朝と夜の摂取量のバランスによっては、肥満になりやすくなるのです。
ですから、朝は忙しいからといって朝食を抜いて、夕食をたくさん食べていると肥満になりやすくなるという訳です。
ダイエットのために朝食を抜いているという方も大きな間違いですのでやめましょう。
夜中にお腹がすいたからといって夜食を食べるなんていうのは問題外ですね。

朝もきっちり食事をとって、夕食を腹八分目に控えるのが肥満予防につながります。
規則正しい食生活をしてメタボリック予防をしましょう。
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